2010年12月01日
秋葉街道八日目 後編
青崩峠の由来はこの薄いブルーの崩壊地から来たそうな。
長野側の歩道は茶色の板のような物を設置してある
これが、すべるすべる、気をつけないと転倒は単独行の僕には命取りだ。
ゆっくりと慎重に進む。
しばらく下ると青崩神社がある。かなり古いもので鳥居が朽ち果てそうである。
おまけに桜の木が倒れて寄り掛かっている。
管理されてる方~~倒れちゃいますよ~~
道には落ち葉がいっぱい
足が見えなくなるほど、積っている、
日向山に登った時も、落ち葉ラッセルだった。
幻の国道152号、長野側は確かにどん詰まりって感じがする。
看板に釣られて、旧道に入ってみると廃屋があった。
人が住んでいない家というものは、物悲しく、切ないものだ。
この看板は、良く見ると昭和62年の物で、道は解りづらく、迷い易い
入らないほうがいいだろう・・
林道は荒れ放題で土砂崩れで分断されていた。
少し下ると二人のおじさんの乗った軽トラが通り過ぎた。
そうだ、11月15日から猟期に入り鉄砲の撃つ音や犬の声が時々木霊していた。
沢が入ってきている落ち着けそうな場所で、一服した。
すると、さっきの軽トラが帰ってきて、僕の前に止まった。
:おおーい、くまふせてきたけ:
「えっ、くま熊ですか?」おいおい、熊が出たってか?おじさんの方言が良く解らない
:うんにゃ、くま、くまんぶしからけ:
あっ、そうか!くまぶし 熊伏山か青崩峠から登れる山(熊伏山)から来たの?って聞いていたのか。
「ああ、いや熊伏山には登らずに、水窪から峠超えでここまで来ました。」
:それやあ、ごくろーで:
:で、どこまでいきなさる:
「今日は和田まで、歩きます」
:あ~~ごくろなこった。でばきおつけて:
あ~~びっくりした熊が出たかと思った。
ばたばた、したけどまあ、面白かった。
やっとヒョー峠からの道と繋がり、民家もちらほら出てきてもう、里も近い
里のある家で誰かを待つわんこ
きっと大好きな人を待っているんだ。声をかけて無視される。
(僕は、○○さんのお帰りをお待ちしているんだ。ほっといてくれ)
わんこのいた所から小一時間で今日の目的地、遠山郷、和田に着いた。
着いたとたん、しまったと思った。いいのである。
とても、いい雰囲気の町だった。ここに泊まれば良かった。
この日は飯田市に宿を予約してしまった
バス停に着くとちょうど3時。次のバスは4時。一時間待ちかーー結構あるなあ
バス停の前の家には里帰りだろうか2台の車が止まっていて、4人男女と一人の子供そして
その家のおばあさんだろうか
なんか和やかな雰囲気の人達が佇んでいた。
仕方が無い、和田のお城でも見物してくるかと荷物をまとめていたら
さきほどの。里帰りらしい男女のうちの一人背の高い男性が僕に近づいてきた。
:あの、どちらに行かれますか?飯田へ行かれますか?:
「あ はい、飯田に行きます。」
:よかったら、乗って行きますか:
「はーい よろこんで!!」
おおい、なんてラッキーなんだ。
あわてて店を広げちまった荷物をまとめ車に飛び乗った。
車中でお話を聞くと、二人は山登りをが好きらしく、山の話で盛り上がった
とても、いい人達だった。
そして、親切にされてとても嬉しかった。
駅でお礼を述べてお別れする、そうなのだこの場お礼はできないのだ。
お金を渡すのは論外だし、なかなか住所は教えてくれないし。
こういう時のお礼は難しい
昔やはり車に乗せてもらった時に言われた事がある。
:ここでは、お礼はいいよ、君がもし困っている人を見かけてたら助けてやってほしい
それがお礼になるん だよ:
「わかりました。」
僕はこの人にお礼をするつもりでいろいろな場面で人に親切にした。
なんか割に合わないなあと思っていた
所がある時、
そう、新潟と福島の境の山に登った帰り僕はバスに乗っていた
それほど、混んではいなかったが・・・・・・・・・・
バスが泊る、いかにも辛そうに一人のおばあさんが乗ってきた。
僕の席は乗車口に近く、もうトラウマの様になっていたけれど、癖のように
席を譲った。
で
お婆は僕の裾を掴んだ。
そして振り返った・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おばあさんは、バスの座席に正座して僕に手を合わせ深々とお辞儀をした。
そうか、あの人はこれを言いたかったんだな、感謝するって、そうなんだなと、、思えるようになった。
今、僕はなんのためらいもなく、席を譲る事が出来るようになった。
今回は、直接この人達にお礼をしたかった。この事を思い出せてくれたから。
とても親切にしてもらったから。
そうだ、明日また和田に行くのでその時にあの家に寄って住所を教えてもらおう、
ところがこの晩、飯田市に泊った僕の体に異変が起きた。
お風呂に入って暫くしたら、右足の肉球が腫れ始めビッコを引かないと歩けなくなっていた。
(明日、和田に行くのは無理だ。でもあんまり時間を置いてしまうのはよく無いな)
住所解んないしなあ・・
でもヒントがあった。和田にある実家、さっきのバス停の前の家
表札か何か解らないけど、勘亭流の文字で○○屋の文字があった。
:和田の古い家は、皆屋号があって、それで呼び合ったりしています:
そんなお話を聞きだした僕は何とか成りそうだと思った。
次の日駅の観光案内に出向き微かな手掛かりだったけど、事情を話し。
観光案内の人たちは、快く何本かの電話をしてくれ。なんとかおばあさんの家の電話番号が解った。
観光案内の人たちありがとう、いやいや鉄道交流サロン結いの駅の皆様ありがとうございました。
僕は家に帰り、すぐにお茶を送る手配をした。
あーーあっと やっと今回の、旅も無事に終わったようだ。
めでたしめでたし。
次回、親切な町。和田からのお話になります。
11月29日 38499歩 約26.9km
Posted by くわ at 19:12│Comments(2)
│秋葉街道
この記事へのコメント
あれ?確か・・・
足神神社で拝んでましたよね?
おばあさんに拝まれたからかな~
足は大丈夫だったのでしょうか?
足神神社で拝んでましたよね?
おばあさんに拝まれたからかな~
足は大丈夫だったのでしょうか?
Posted by ふわり at 2010年12月02日 00:10
ふわりさん こんばんわ
土曜日に受けた介護の講習で、足を踏まれたのが要因みたいです。
足は二日ほど静かにしていたら腫れは引き今は、大丈夫
ありがとうございます
土曜日に受けた介護の講習で、足を踏まれたのが要因みたいです。
足は二日ほど静かにしていたら腫れは引き今は、大丈夫
ありがとうございます
Posted by くわ at 2010年12月02日 00:20