2011年08月01日
金縛りな夜

これは、この家に引っ越す、前の前の前の前の話だ。
夏の夜
その晩僕は女友達と飲みながら話をしていた。
「私、よく金縛りに合うの怖いののよ」
(は、金縛りって何??)
「。?> 金縛り知らないの?」
(うん、知らない)
「ふー。寝てるとね。突然体が硬直するの、とっても怖くて、不安になるのよ」
(へー。そなの)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
飲み疲れ
はなし疲れ
僕は家路についた。
今は二階に部屋があるのだが、
この頃、僕はある雀荘の一階に寝泊まりしていた。
雀荘だけにカーテンは映画館にあるような赤く裏地は黒いビロードの厚い奴
窓には網戸が付いていなかった。でっかいクーラー設備があるので
窓を開けて営業することを考慮していない作りだった。
もう、客もいない雀荘にクーラーを付けるの遠慮して
僕はカーテンを開け、窓を全開にした。
僕はふにゃふにゃと寝床についた
枕に頭をつけたとたん眠りのそこに、すぐに引き込まれた。
どのくらいたったのだろう、
そして
異変に
気がついた
僕は胸からお腹にかけて、熱く、熱く、
そして息苦しく、
そして、なにかこう、気配を感じていた。
(ああ、そっかこれが金縛りなのか、金縛りなんですね。僕は知らないって言ったから、
今晩、おでましになったんですね)
どぅるるるっるる、づるうるるうる、となにかの、鼓動、というか振動が伝わり
胸の両側に、一定のリズムで、やさしく圧迫される感じ。
(うう、しかし、これは、体は硬直していないような、しかし、このリズミカルの胸の圧迫、そしてやさしい
(えっ、、やさしい、この感触。 えっ これは、、もしや、・・・・>>>???)
ね こ
おそるおそる、めを開けると、薄目を開けて満足そうに、
白黒ぶちで、鼻に黒いチョビひげになっている猫が
僕の胸にのっかって、僕の胸をリズムをつけて、もみもみしていた。
うーん、これは
いったい、
あまりのことに、唖然としていたが、
(なんだ、おめえは、どっから入ってきた?)
「だって、窓あいてたよ」
そうか、そうだな
ちなみに、僕の胸は、普通の人よりも出ている、まあ鳩胸というやつか
彼女は窓越しに、膨らんだりしぼんだりする胸を見て、オッカサンを思いだたのだろう。
しかし驚いた

この、にゃんこは暫く僕に居候して、近所のガキンチョがほしいというので、もらわれていった。
とても、人懐っこい猫で、人当たりも良かったからね。
この、ちょびヒゲの白黒に時々あった。
すぐに僕を見つけると飛んできて、ごろごろごろ、喉を鳴らして、
にやにや、喜んでくれた、やっぱり
僕がいっしょにいてやれば、よかった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2010年08月02日
チョキの、夜
ツエルトという名前の山道具がある、こんな風にテントのようにも使えるし
底を縛ってある紐をはずして、4、5人被って使える、非常用の優れものだ。
そして、軽い。このツエルトは240グラムしかない、ペットボトル500mlの半分以下の重さしかない
一人で山に入るとき積極的に非常の時では無くても僕は、使っている。
安部奥の東山稜、安部峠から南に下りワサビ沢の頭の手前だったか?
この辺にちょっと平らになった所があって。
(舟形地形、両側に山稜があって底が窪んでいる地形だ。)
「今日はここでお~しまい!」とツエルトを広げてテントみたく吊り下げて、寝てしまった。
その晩の事だ・・
もう真夜中になっていたと思う、バサバサ!!熊笹を掻き分ける音がした。
(うっ!なんか来たヤバイ、ク、クマか??)
足音は遠ざかる。どこではなく、1頭や2頭じゃなくたくさんの足音が僕のツエルトの周りにいるようだ。
(これは、ここにいるのは危険かもしれない。寝袋から出て靴を履いた。)
ツエルトという奴は、テントでは無いので前面はしっかり閉まらずすぐ手前の地面が見えているんだ。
がっがっがっ!!とその中の1頭がツエルトに近づいてきた.
鼻息が荒い・・ ヘッドランプで手前の地面を見ると。がしっ!と踏みしめたその足はチョキだった。
(しかだ、鹿の蹄だ、鹿が集まっているんだ。)
とりあえず、クマではないので襲って来る事はなさそうだが、
どうも、ここにいる俺の存在は鹿君達には相当不満らしい、
でも今晩は新月で真っ暗だし夜中に歩くのも危なそうだし朝までここに居させてくれないかなあ・・
あっそうか!ここは
{今年度、発情期を迎えた鹿さん達の合コン会場 (出会いの広場in安部奥) だったんだ。}
すまぬ、すまぬ、もう少しで夜が明けるそれまで、ちょっとがまんしてけれ。
すこし、空が白んできたので、パッキングもそこそこに、その場所を立ち去った。
暫く歩くと 「ぴっーー!」っと鹿の鳴き声が聞こえた。
2010年07月30日
絶叫!な夜
山で独りで泊まるのは、誰しも怖いものだ。
僕も山登りを始めたばかりの頃、独りで山に泊まるのは、気味が悪く
それは、おばけが出るとか、幽霊が、とかではなく
人間の誕生からの記憶である暗闇の恐怖であると認識してから
あまり、怖く無くなった。 (突然で出てくる動物はびっくりするけどね。)
それでもやっぱり怖いかな
「山で一人で泊まるとしたら。テントと小屋、どっちがいいですか??」、と聞かれたら
迷うことなく、「テントがいい!!、絶対テント。」と答える。
一人用のテントというのは狭いのだ、だいたい200×100×100の大きさだ。
狭いということは、目が届く、守備範囲が狭い。守りやすく安心できる結界だ。
それにくらべ、小屋というのは広い、時には二階があったり、屋根裏部屋まであったりして
目が届かないし、過去にここで何があったか解ったもんじゃない
いろいろ、空想、妄想広がって恐怖倍増なっちゃうわけで。、
でも小屋は天気の悪いときや、寒い時期にはお世話になることも多い。
この話はある小屋で泊まった時の夜中のことだ。
僕のホームグランドの安部奥の山域には地図にも載っていない小屋がいくつかある。
その小屋は昔はお風呂があったり沢の水を小屋まで引いてあったりと、
なかなか快適な小屋だったけど
今はオンボロなっちまって雨露をしのげる程度になってしまった。
でも友人達と宴会やったり。急に天気が悪くなった時に年に何回か利用させてもらっていた。
その小屋に泊まった、ある晩の事だ。
夏山のトレーニングがてら、どうせどっかで泊まっちゃおうとテント装備一式背負って
えっちら、おっちら登って行った。荷物が重すぎて、よれよれなってしまったので少し時間が早かったけど
その小屋に泊まることにした。
焚き火をして、お酒飲んで、飯食って。
いつもそうだけど。暗くなってきたらとたんに眠くなって寝てしまった。
その物音に気づいて目が覚めたのは午前1時位だったと思う。
足音がする・・・確かにこの小屋に近づく足音が。
この小屋は登山道には無く、少し下った所に建っている。
南側は曇りガラスがはめてあり、入り口は立て付けの悪い木戸になっている。
足音はだんだん大きくなってきた。・・こんな真夜中に山登りかい、本当に!こっちくんの・・
南の窓の曇りガラスに、ボンヤリとした灯りが入り口に向かって移動していく。
・・うそでしょう・・こっちくんな・・来ちゃだめ・・(>_<)
そして入り口が、開いた
あわうわ~~~!!
思わず叫んじゃた俺、そしてその人もほぼ同時に絶叫した。
「何で人がいるんだ!」
「それはこっちのセリフだ、なんでこんな真夜中に山登ってくんだ!」
不毛な会話暫く続いたけど、双方なんかぐったりして、朝を待った。
朝が来て僕は頂上に向けて出発、夜中に着た奴はまだ寝袋に入ったまま寝ていた。
(あんな真夜中に山に登って来るなんて、信じられん もっとも向こうも相当驚いていたな。ふふふ)
僕は背中の重いザックを背負い直して少し笑った。
2010年07月27日
ホラーな夜
先日両替町から、タクシーに乗った
久しぶりの飲み会だったが、たいして飲んでもなく、
二次会の水の様に薄ーい焼酎で、すっかり酔いもさめた状態だった。
でも時刻も、もう2時近く、ぐったり気味の僕は黙ったまま大人しくしていた。
なにもしゃべらず、タクシーに乗ってるというのも何か気まずいものだが・・・・
タクシーの運転手が気を使ってか、ポツリポツリ話を始めた。
「最近は新聞の訃報欄にばかり、目が行きましてね」初老の運転手がポツリと言った。
「そうですか」もうオネムの僕はめんどくさげに答えた。
「やはり、死因のナンバーワンは、癌ですねえ・・・・・・・・・・・・
この車の運転手だった人も一月ほど前に胃癌で亡くなりましてねえ。」
お~~い~ホラーかよ、なんかいや~~な感じがしてきたぞ!!!!!!!!!!!!!!!
こころなしか、この運転手さんの横顔は、みょーに顔色悪いし。
まさかこのあと、 (実は、私がその一月前に死んだ〇〇なんです。ひひひひ)
な~~んて言わないでしょうねえ。
こんな夜中に人の生き死にの話はやめましょうよ。
まったくもう・・・・・・・・・。